コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 - コーヒー Advent Calendar 2018 17日目
この記事は コーヒー Advent Calendar 2018 の 17日目の記事です。
今日紹介する本はコーヒーが近代社会においてどのような位置にあったかを説明する本。
コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液
内容紹介
東アフリカ原産の豆を原料とし、イスラームの宗教的観念を背景に誕生したコーヒーは、近東にコーヒーの家を作り出す。ロンドンに渡りコーヒー・ハウスとなって近代市民社会の諸制度を準備し、パリではフランス革命に立ち合あい、「自由・平等・博愛」を謳い上げる。その一方、植民地での搾取と人種差別にかかわり、のちにドイツで市民社会の鬼っ子ファシズムを生むに至る。コーヒーという商品の歴史を、現代文明のひとつの寓話として叙述する。
一言コメント
今では世界中で栽培がされ、コーヒーが飲用される。そのコーヒーがどこからどのように運ばれて、市民社会に埋め込まれたかを解説する。主にフランス、ドイツ、イギリスでのコーヒーについて解説がなされている。コーヒーの歴史の本はほぼ明るい話題が多い中でこの本ではコーヒーの暗い部分にも焦点を当てている珍しい本。